インフラエンジニアは魅力的な仕事の反面、働く人にとってきつい仕事だと言われています。
インフラエンジニアは非常に社会貢献が高く、日用生活においてなくてはならない人といって良いでしょう。
きついと言われる中で、働きたくなる方もいます。
なぜきついと言われるのでしょうか。また、きついと言われるのに、なぜ働きたくなる仕事なのでしょうか。
気になる方もいると思います。
そこで今回は
・インフラエンジニアについて
・インフラエンジニアがきつい理由
・なぜインフラエンジニアになりたいのか?
・インフラエンジニアになるには
・よくある質問
について紹介します。
インフラエンジニアについて
インフラエンジニアとは、何でしょうか。また、どのような仕事をしているのでしょうか。
ここでは、インフラエンジニアについて紹介します。
1.インフラエンジニアとは
IT分野におけるインフラとは、私たちがシステムやインターネットを使用すると目に必要なサーバーやネットワークを指します。これらの設備や構築、運用や保守を手掛ける技術者が「インフラエンジニア」です。
2.インフラエンジニアの種類
インフラエンジニアには3つの種類があります。
①サーバーエンジニア
サーバーの構築や運用、保守を行います。メールサーバーやwebサーバーなど様々な種類のサーバーを設計や構築したり、トラブル発生時の対応を含めた運用や保守を行います。
②ネットワークエンジニア
コンピューターや電子機器などを安全で安定したネットワーク環境を設計や構築、運用します。
作成した設計書に基づき、ネットワーク環境でのトラブルや不具合がないかを確認しながら運用や保守を行います。
③セキュリティエンジニア
情報セキュリティーに特化したエンジニアです。ネットワークやシステムを外部のIT攻撃から守ります。
どのエンジニアがいいかは、上記の3種類を参考にしてみて下さい。
3.どんな仕事?
①サーバーエンジニア
サーバー運用業務全般を担当します。クライアントの目的に応じてサーバーを選定しシステム運用に適したOSやソフトウエアのインストールなども行います。
②ネットワークエンジニア
ネットワーク機器(ルーターなど)を接続し、データの送受信を適切に行えるように基盤を構築していく業務です。ただインターネットに繋ぐだけでなく、どうすれば効率よく最もトラブルや事故を少なく出来るかを考えてシステム運用に最適なネットワークを構築する為に、ケーブルや外部機器などの設定も行います。
③セキュリティエンジニア
セキュリティ機器を導入したり、サイバー攻撃やウイルス感染を未然に防ぐための対策を行います。
4.収入について
インフラエンジニアの給料は安いと言われていますが、現実的にはどうなのでしょうか。
①平均年収や平均時給
・正社員:平均年収545万円
・派遣社員:平均時給:2,285円
・アルバイトやパート:平均時給1,102円
②年齢別の年収
年齢 | 平均年収 |
20代 | 330万円~440万円 |
30代 | 約530万円 |
40代 | 約600万円 |
50代 | 約660万円 |
※20代前半はIT経験やスキルが乏しいので低い水準になっています。20代後半になると仕事が出来出すころで、ある程度の経験を積み収入が上がってくるようです。
働く企業で異なりますが、一般的な会社員と比べると収入は高い水準の様です。
フリーランスのインフラエンジニアもいます。
インフラエンジニアがきつい理由5選
インフラエンジニアがきついと言われる主な理由は5つあります。
①急な障害対応を求められる
インフラは業務システムやネットワークなどを支える基盤で、一日24時間365日、正常に動作させなければいけません。人材に余裕のある大手企業の場合は、急なトラブルでも対応しやすいです。しかし、人員が限られている作業においては、障害やトラブル発生時残業して対応しないといけません。また、休日や夜中でも急な出勤要請されることがあります。
②夜勤がある
インフラは、サービスの基盤となる為、サービスを停止している夜間や早朝に機器の交換などをすることが多いです。夜勤に慣れるまでは生活リズムが狂います。家族がいる方にとっては、予定が合わないことが多く、精神的や体力的にもキツイ様です。
③勉強することが多い
インフラエンジニアは、ネットワークやサーバーなど幅広い知識が必要です。
サーバーやネットワーク、データベースやクラウドなど多くの知識が必要となるので勉強することが多いです。仕事をしながらの「勉強する内容」と「勉強時間の確保」がきついと感じる様です。
④達成感を感じにくい
インフラエンジニアのお仕事は成果が見えにくいです。
サーバーやデータベースなどの維持は、他のエンジニアと比べると作業が少なく達成感が感じにくいようです。特にインフラはネットワークの元であり、「正常に動作するのが当然」という認識があります。その為にユーザーの満足度が見えにくいです。中には「つまらない」と感じる人もいる様です。
⑤ミスが許されない
ミスが許されないプレッシャーがきついと感じる人もいる様です。
インフラはwebサービスやIT企業を支える重要な部分で、影響する範囲が広いのが特徴です。もしインフラ障害が発生すればユーザーや企業に影響が及びます。
この様な理由で「キツイ」「つらい」「ついていけない」と感じる様です。中には「やめとけ」という声もあるようです。
インフラエンジニアとして働きたくなる理由
仕事が「きつい」「辛い」「しんどい」などで後悔する人もいますが、逆にインフラエンジニアになりたくて、なる人もいます。
ここでは、なぜインフラエンジニアになりたいのか、どんなエンジニアになりたいかなどを紹介します。
【なぜインフラエンジニアになりたいのか、どんなインフラエンジニアになりたいか】
なぜインフラなのか、どうしてエンジニアになりたいか、主な動機は2つあります。
①魅力的な職業
魅力的な理由は次の通りです。
・現在では、ITが生活や社会、企業のインフラとなっています。それを支えている使命感や充実感がある
・ITエンジニアは、その職種や専門分野は多岐にわたります。その多様性が求められるだけに、活躍できるチャンスが沢山ある
・他の職種が業種では簡単に生み出せない、周りが驚くような価値がある
②やりがいがある
インフラエンジニアは魅力ある職種ですが、その仕事は多忙だと言われています。
何年も多忙な日が続くと精神的や体力的に疲れがたまってきます。
しかし、長期的な目標や目的を持つことで、多くの人を幸せにする「志」が持てます。そうすると、目の前の仕事の先が見えるようになり、確実に成長でき前向きな自分を作り出すことが出来ます。
この「志」は、誰でも持てるものではありません。
【インフラエンジニアの未来】
・1年目:様々な業務をこなし、知識や経験を積む大事な時期です。
・2年目:自分で向き不向きが分かる時期です。人によっては転職を考える人もいます。
・3年目:仕事を覚え、自分のペースがつかめるようになり少し余裕が出てきます。ここからはIT業界の今後の動向を見据え次へのステップを考える時期です。
・10年後:エンジニアのベテランの域に達している時期です。様々な業務を難なくこなせます。人によっては、グループをまとめるリーダー的存在になる人も多いです。
インフラエンジニアになるには
インフラエンジニアになるには、どうすればいいのでしょうか。
ここでは、必要なスキルや資格などを紹介します。
1.必要なスキル
スキルでも様々なスキルが必要です。
①技術系スキル
・ITインフラの知識と技術
ネットワークやサーバ、ソフトウエアなどの知識や技術が必要です。
・設計書作成スキル
目的が明確でシンプルな、誰でも理解できる設計書を作成するスキルが必要です。
・障害対応スキル
障害が発生した場合、瞬時にシステムを正常に復旧できる「負荷軽減」「障害対応」のスキルが必要です。
・仮想化やクラウド化に関する知識
システムの仮想化やクラウド化の知識の他に、新たなクラウドシステムを導入し単利できる尿力が必要です。
・プログラミングスキル
軽量プログラミング言語やC言語の知識を身に付けておく必要があります。
・クラウドの知識
クラウドの知識全般だけでなく、数多くあるクラウドサービスの中で、主流である「AWS(Amazon Web Service)」「GCP(Google Cloud Platform)」「Microsoft Azure」のいずれかを知っておく必要があります。
②ヒューマンスキル
・統率力
チームで業務を行うので、統率力と柔軟な対応が必要です。
・ヒアリング力
クライアントからの要望を正確に把握し、システム構築に生かす必要があるのでヒアリング力は必要です。
・提案力
システム開発では、クライアントから状況を正確にヒアリングし、具体的な解決法を提案することが求められます。様々なアイデアを組み合わせて提案する能力が重要です。
・コミュニケーションスキル
顧客から実現困難な要望を提示されることがあります。その時に、トラブルとならないようにするためにもコミュニケーションスキルが必要とされます。
・体力
急なトラブルなどで日時中雇わず対応する必要があるので、体力や精神力が必要となります。
・英語力
ネットワーク機器やサーバー向けソフトウエアは海外製品が多い為、英語力が必要をなります。海外製品のトラブル時などの場合、マニュアルは英語で記載されていることがあります。
2.オススメな資格
インフラエンジニアになるには必要な資格はないですが、あった方がよいオススメな資格があります。
資格名 | オススメな理由 |
ITパスポート | エンジニアに限らずIT業務に携わる人全般が対象で、IT業界への入り口となる資格です。未経験者にもオススメです。 |
基本情報技術者 | 未経験者にはオススメの資格ですが難易度が少し高いです。その分スキルや知識に対する信頼性が増します。 |
応用情報技術者 | 「基本情報技術者」の上位資格です。この資格を持っていると、ITソリューションや製品、サービスを実現する業務に従事できます。 |
ネットワーク スペシャリスト | ネットワークシステムを企画や要件定義、設計や構築、運用や保守する業務に従事することが出来ます。 |
データベース スペシャリスト | データベースを企画や要件定義、開発や運用、保守する業務に従事できます。データベース管理者やインフラエンジニアを目指す人には最適な資格です。 |
3.インフラエンジニアに向き不向きな人
<向いている人>
向いている人の特徴は次の通りです。
・機械に触れるのが好き
・知的好奇心がある
・細かなミスに気付ける
・コミュニケーション能力が高い
・作業を効率化するのが得意
<向いてない人>
向いていない人の特徴は次の通りです。
・夜勤をしたくない
・急なトラブル対応が苦手
・地道な作業が苦手
・大雑把に物事を進めがち
・プログラミングを追求したい
向き不向きの特徴は、全てあてはまるものではありません。参考程度にしておいて下さい。
よくある質問
ここでは、よくある質問を紹介します。
①インフラエンジニアは底辺という噂は本当?
【回答】
結論から言うと「決して底辺ではない」です。ネットの掲示板やSNSなどで「きつい」「やばい」や「やめたほうがいい」などネガティブな言葉を見かけます。インフラエンジニアはIT分野において重要な役割をしており、収入において比較的高い水準です。
底辺だと言われる理由は夜勤や休日出勤があるからのようです。残業が多く、休日も出勤対応でサーバーやネットワーク機器などのトラブル対応しないといけません。この様にキツイ仕事と判断され兵変だと噂されるようです。
②インフラエンジニアに転職する時の志望動機の書き方は?
【回答】
志望動機をかく時の具体的な流れは、次の通りです。
・きっかけ:何故その企業でインフラエンジニアになりたいのかを簡潔に書く
・理由付け:最初に述べた気持ちやきっかけに対する理由付けを具体的に書く
・入社後のビジョン:入社後に自身のスキルをどう生かすか、どう会社に貢献するのかを書く。また、10年後や20年後など将来の目標などを書くと良いです。
・入社に向けての熱意
その企業で働きたいという熱意を、担当者にしっかり伝わるように書く
この様な流れで書くと良いでしょう。
③なぜインフラエンジニアなのか?
【回答】
なぜインフラエンジニアを志望するのか、主な理由は次の通りです。
・社内インフラを通して、勤めている従業員のITサポートに貢献できる
・医療や介護、スポーツなど自分が興味を持つ分野のITインフラに関われる
・日々起こるネットワーク上の小さなトラブルを会社の裏側から支える仕事に就ける
何故インフラなのか、なぜインフラ業界を志望するのかは、上記の通りです。
インフラエンジニアを志望する人は、上記の理由の様に目的や目標が、ハッキリしているようです。
④インフラエンジニアは楽すぎ?
【回答】
インフラエンジニアはキツイと言われる中で、楽すぎるという声もあります。
らくだと言われる理由は次の通りです。
・マニュアルがあるから
・暇な時間が多い
・残業が少ない
・既存の機械を組み合わせるだけだから
・システム開発がないから
・大規模案件が多く、一人当たりの業務量が少ない
などです。企業によって異なりますが、楽だと感じる企業は「ホワイト企業」といって良いでしょう。
逆に残業が多く、仕事がキツイ場合は「ブラック企業」の可能性があります。
⑤インフラエンジニアは何歳まで働ける?
【回答】
企業にもよりますが企業が定める定年まで働くことが出来ます。
インフラエンジニアに転職する場合「30歳以下」が条件となっています。転職する場合は早めの決断が必要になります。
また、IT業界にも女性エンジニアがいます。割合は全体の1割程度と少ないです。最近では女性のインフラエンジニアが増えてきています。
まとめ
今回は、インフラエンジニアがキツイと言われる理由について紹介しました。
きついと言われる理由は先程紹介したように5つあります。
きつい理由が多いほどブラック企業の可能性が高いです。
景気がよいとブラック企業がなくなるというよりも減少はするでしょう。
2chなどにはブラック企業による被害の報告があります。
逆に楽すぎるという方もいます。こちらの場合はホワイト企業の様です。
インフラエンジニアになる前に、その企業を事前に調べておくことをオススメします。
インフラエンジニアがキツイという反面で、インフラエンジニアを志望する人も多くいます。
今回の記事で「インフラエンジニアとして働きたくなる理由」も紹介しています。
こちらのあるあるも是非参考にしてみて下さい。